東京でアパート経営を検討する場合、指標の一つになるのが機関投資家が見ている期待利回りです。
日本不動産研究所の調査では、「東京・城南」のワンルームタイプの期待利回りは3.7%で、2025年4月時点から横ばいの状態。今後1年については「新規投資を積極的に行う」が94%を占め、「当面、新規投資を控える」は2%、「既存所有物件を売却する」は26%と減少しているなど、東京の住宅系投資は低利回りでも保有ニーズが強いマーケットであることがうかがえます。
出典:第53回「不動産投資家調査」(2025 年 10 月現在)│日本不動産研究所
https://www.reinet.or.jp/pdf/REIS/published-document_main_the-japanese-real-estate-investor-survey_202510.pdf
利回りは、経営するアパートの収益性を評価する重要な指標です。ここでは、利回りについての基礎知識と、高利回りを実現する方法についてご紹介します。
アパート経営の利回りとは、アパートを取得した費用に対して、一年間でどれだけ収益が得られるかを表す指標です。
利回りを見ることで、そのアパートの投資効率や収益性を簡単に判断することが可能です。ただし、利回りには計算方法が異なるさまざまな種類があります。それぞれの違いをよく把握し、正しい経営判断ができるようにしておきましょう。
利回りの種類は、大きく分けて「表面利回り」「実質利回り」の2種類です。両者の違いは、アパート取得時や運営時にかかった経費を計算に入れるかどうかです。
表面利回りは、投資額に対する年間賃料収入の割合を表します。このため数値は「(年間家賃収入 ÷ 購入価格)×100」で求めることができます。
一方実質利回りは、投資額に対する年間純収益の割合を表します。このため計算式は「(年間家賃収入 − 経費)÷(購入価格 + 初期費用)×100」となります。かかった経費や購入時の諸経費を加味する分、表面利回りより実質利回りの方がより現実的な値と言えるでしょう。アパートの収益性を考える際は、表面利回りだけでなく、必ず実質利回りを確認するのがおすすめです。
高利回りを実現するためには、以下の3つのポイントを意識することが大切です。
アパートを建てる・購入する場所は、利回りが高いエリアを選ぶのがおすすめです。一般的に、都心部よりも地方の物件、新築よりも中古物件のほうが、利回りが高い傾向があります。
中古物件や再生物件を活用するのも一つの手段です。価格が安い築古物件を購入してリノベーションを行い、賃料を高めに設定することで利回りを上げることができます。
ただし、購入を検討する際は、利回りだけでなく周囲の施設やアクセス状況、地域の賃貸ニーズなども確認してください。どんなに利回りが高い物件でも、入居者に好まれないようでは、絵に描いた餅になってしまいます。
無料Wi-Fiや宅配ボックス、セキュリティや遮音性など、入居者が「住みたい」と思えるような設備を導入しましょう。付加価値をつけることでアパートの競争力が高まり、利回り低下の原因となる「空室」を避けることができます。
実績豊富な建築会社や管理会社なら、入居率を上げるマーケティング施策を提案してくれるのでおすすめです。ターゲット層の設定から効果的な入居者募集、適切な家賃設定などもトータルにサポートしてくれます。
アパート経営の利回りを高めるには、収入を増やすだけでなく経費の見直しが欠かせません。
代表的な経費が、管理会社の手数料、ローン金利や保証料、清掃費、修繕費・修繕積立金、火災保険料、固定資産税など。管理会社の変更や条件交渉により手数料を抑えたり、金利が下がっているタイミングで借り換えを検討したりすれば、キャッシュフローの改善が期待できるでしょう。
大規模修繕は長期計画に基づいて準備し、軽微な補修はオーナー自身が対応するなど、無理のない範囲でコストを抑える意識が収益の差につながります。
東京で高利回りを狙うなら、土地勘があり実績のある不動産投資会社と組むことが重要です。不動産会社を比較する際には、過去の建築・運営実績、入居率、家賃設定の事例を確認し、どのエリアでどのような入居者像を想定しているかを具体的に聞きましょう。また、収支シミュレーションの前提条件を丁寧に説明してくれるか、空室対策や出口戦略まで提案してくれるかも大切な確認ポイントです。
複数社から提案を受けて比較すれば、自分の目的やリスク許容度に合うパートナーが見えてきます。
アパート経営で高利回りを実現するためには、収益を最大化し、コストを最小限に抑えることが大切です。まずは物件の利回りについて理解を深め、現実的な収支計画を立ててみてください。書類上の利回りだけに振り回されず、現地をよく確認し、コスト削減なども行いながら、将来を見据えたアパート経営を行いましょう。
「一人では不安」「プロのサポートを受けたい」とお考えの場合は、アパート建築やアパート経営で実績豊富なプロに相談するのがおすすめです。
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新築アパートは、建物や設備が最新で故障リスクが低く、引き渡し直後から入居が付きやすい点が大きな魅力です。家賃も高めに設定しやすく、数年間は大きな修繕が発生しにくいため、空室リスクと想定外コストを抑えた運営がしやすいといえます。
一方で、建築費や諸費用を含む初期投資額は大きくなりやすいため、表面利回りは中古より低めになる傾向があります。東京のように土地価格が高いエリアでは「安定運用はしやすいが利回りは控えめ」というバランスになりやすい点を理解して検討することが大切です。
新築に比べ、中古アパートは購入価格を抑えやすく、その分だけ表面利回りを高く取りやすい物件タイプと言えます。
一方で、築年数に応じた設備更新や大規模修繕のリスクがあるため、修繕費を見込まないまま購入すると、実質利回りが想定より大きく下がるおそれがあるので注意しましょう。
少しでも実質利回りを高めるためには、購入前に修繕履歴や配管・屋上防水などの状態を確認し、必要な改修コストを織り込んだうえで収支を組み立てることがポイントです。加え、内外装のリフォームで見栄えや設備グレードを高めて家賃単価を上げる戦略を取れば、中古でも高利回りを実現できる可能性があるでしょう。
東京で利回りを高めるには、エリアごとの賃料相場や土地価格、建築費を押さえることが必須になります。以下では「(年間家賃収入−経費)÷(購入価格+初期費用)×100」という基本式を踏まえ、家賃収入と経費を大まかに見積もりつつ、エリア別に高利回りを狙える条件を整理します。
ハトマークサイトの賃料統計によると、東京23区のワンルームや1Kの平均賃料は、多くの区で月5万〜7万円台が中心です。ただし、中央区・新宿区・渋谷区・目黒区など都心寄りの区では、ワンルームで6万〜10万円前後と水準が高く、一方で板橋区・練馬区・足立区・江戸川区などでは5万円台後半〜6万円前後にとどまる傾向があります。
同じ専有面積・間取りでも、エリアによって家賃水準が大きく異なるため、利回りを考える際には購入価格だけでなく賃料相場とのバランスを見ながら候補エリアを絞り込むことが大切です。
出典:賃料相場:全国統計データ│ハトマークサイト
https://www.hatomarksite.com/analytics/stat/rent/13/#
※2025年12月6日時点のデータ
東京に限定した建築費データはありませんが、日建連の統計では、2021年を100とした建設資材価格が現在はおおむね1.2~1.4倍に上昇しています。鉄鋼や木材など資材ごとに伸び方は異なり、アパート建築費も全国的に高止まり傾向といえます。
出典:建設コスト│日建連
https://www.nikkenren.com/publication/handbook/chart6-3/index.html
ハトマークサイトの統計によると、東京23区の土地価格はエリア間の差が大きく、1㎡あたりの平均単価は概ね30万~200万円台に分かれます。
中央区・港区・渋谷区など都心部では100万~数百万円台と突出して高く、特に中央区は平均1㎡単価が1,160万円前後と極端です。一方、足立区・葛飾区・江戸川区・練馬区など外縁部は30万~60万円台が中心となり、同じ面積でも取得額は大きく異なります。
土地価格の差はそのまま投資額と利回りに直結するため、賃料相場だけでなく土地単価もあわせてチェックすることが重要です。
出典:土地概況:全国統計データ│ハトマークサイト
https://www.hatomarksite.com/analytics/stat/land/13/
※2025年12月6日時点のデータ
日管協短観によると、東京の賃貸アパート管理手数料は、賃料の3~5%に設定する会社が9割以上を占めます。
なお、管理会社を比較する際には、広告料や更新事務手数料など、別途費用の有無も合わせて確認することが大切です。長期保有を前提に、総コストの視点から比較しましょう。
出典:日管協短観(2023年4月~2024年3月)|日本賃貸住宅管理協会
https://www.jpm.jp/marketdata/pdf/tankan28.pdf
東京のアパート経営では、利回りは物件の取得価格や建築費に大きく左右されます。賃料が安いエリアは土地の取得価格も抑えやすいため、初期投資を抑えたうえで利回りを取りやすい傾向がある一方、高い家賃を狙うなら、設備やデザインを工夫し、家賃を高く設定しても入居が決まるアパートづくりが重要です。
加えて、管理手数料が適正で、かつ空室を出さない熱心な募集活動を行ってくれる管理会社を選べば、東京都内のアパート経営でも安定した利回りが期待できるでしょう。
投資目的で
アパート経営を
始めたい
引用元:シノケンプロデュース公式HP
https://www.shinoken.com/
所有する土地で
空室に困らない
アパートを建てたい
引用元:セレ コーポレーション公式HP
https://cel-corporation.co.jp/
※1 参照元:シノケンプロデュース公式HP(https://www.shinoken.jp/apart/)
※2 参照元:セレ コーポレーション公式HP(https://e-cel.jp/) 入居室数÷自社管理戸数
※3 参照元:青山物産公式HP(https://aoyama-chintaikanri.com/kanri/activity)
(2025年2月調査時点)